音楽留学について⑤〜声楽の試験内容
声楽の入試内容に関してご説明します。
以前の記事で、コンセルバトワールは第1課程から第3(4)課程まで分かれていることを、なんとなくご説明しました。
入学試験は、おおまかに、どのレベルの人も2曲くらい歌わされて配属される場合と、入試の時点でどの課程を受けると決まっている場合があるようです。ただし、第3課程スペシャリゼ以降は、学校にアクセプトされたのちに、再度試験がある場合もありました。パリ近郊の志望者の多い学校は、入試の時点で課程わけされている場合が大半だと思います。
さて、各課程には「だいたいこれができれば、この課程のレベルに達したとみなす」という条件があり、入試もそれに準じているようです。
日本人が目指すであろう、第3課程スペシャリゼ以降は、
バロック物(宗教曲が望ましい) 1曲
アリア 1曲
フランス歌曲 1曲
現代物 1曲
ドイツリート 1曲(メロディー、リートなどのくくりで記載されている場合もあります)
を見ておけば、だいたい網羅していると思います。
レパートリーの中にほぼ全時代が入っていること、3ヶ国語以上になっており、
かつレチタティーヴォがあればよし、という感じのようです。
ただし、フランス語は必ず入れておいた方がいいです。
2曲くらい歌って、という場合は、フランス語のアリアかメロディー、オペラアリアを入れれば、いいでしょう。
バロックは315ヘルツで歌うこともできますが、伴奏者のレベルによっては、即日転調するのが難しい場合もある(ありえないことだけど、実際いる)ので、そういう場合は、早めに言っておいたほうがいいです。一度、クラブサンで弾いてもらえたこともありました。なんでも、言ってみる、聞いてみるのがいいですよ!!